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Channel: ヒロさん日記
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トランプ現象の考察2

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■トランプは日本人の誰に似ている?

歯に衣を着せないストレートな口調は、橋下徹に似ている、という人もいた。1度も公職についたことのないホリエモンがいきなり首相になるようなもの、というたとえもあった。

トランプは資本家である。今回の予備選挙を自前で乗り切り、100億円ぐらいを使っても痛くもかゆくもない。東北の震災のあとに「100億を寄付する」と豪語したソフトバンクの孫正義ぐらいのマネーパワーが前提となる。

トランプは「暴言」だと言われるが、その発言は実に緻密で、計算され、スピーチは全部で自分で考える。臆面もなく「I'm smart(俺は頭がいい)」と言う。揚げ足取りの質問が入ってもびくともせずに、ブルドーザーのように自分の言いたいことを言い切る。この凄まじいパワーと人間的な魅力は、田中角栄に近いものがある。

さらに、トランプの強みは40年以上にわたる抜群の知名度にある。すでに築かれた圧倒的な知名度なくして、今回の政治活動の成功はあり得ない。(共和党の16人と闘い、1回を除いて常にトップの支持率!)

■レーガンの再来?

アメリカではレーガンの再来か、と言われた。トランプの「Make America great again(偉大なアメリカを再び!)」というスローガンは、ロナルド・レーガン大統領が使ったフレーズの焼き直しだ。ハリウッド俳優上がりのレーガンは共和党では異端児だったが、そうとはいっても、カリフォルニア州知事を2回歴任している。

レーガンとトランプの共通点はなにか?

1)ストレートな口調。2)TVメディアでの人気。3)民主党員の経歴があるリベラルな過去。4)減税主張。5)中絶反対。6)武器所有の権利(憲法修正2条)。7)レーガンは離婚歴のある最初の大統領、など。

■ロジャー・ストーン(Roger Stone)

レーガンとの共通項といえば、ロジャー・ストーン。2015年8月までトランプの選挙参謀をしていた人物だ。

ロジャー・ストーン(Roger Stone)は、政界の闇を知り尽くしている男。ニクソンとレーガンの選挙アドバイザーを務め、ケネディー暗殺の主犯はジョンソン副大統領とする本はベストセラーとなり、ブッシュとクリントンの悪事を暴露する本も執筆。ブッシュ本では(ケネディと同じように)レーガン暗殺未遂事件でも別方向から銃弾があったことや、ブッシュ副大統領のクーデター的な動きも指摘。クリントン本では、ビル・クリントンに約25件のレイプ被害者がおり、ヒラリーが恐喝などあらゆる手段でもみ消しに動いたという話など。

あまりにもヤバイ話ばかりだ。このロジャー・ストーンとトランプ家のつき合いは長く、1964年にトランプの父が共和党のゴールドウォーターを支援していた頃までに遡る。2000年にトランプは、ロス・ペローを後継するべく改革党(Reform Party)から大統領選の立候補を発表(のちに撤回)したときも、参謀はロジャー・ストーン。ブッシュ家を支えたカール・ローブのような存在なのだ。

トランプはインディアナ州の最後の集会でも「Karl Rove is the dumbest human being on earth!(カール・ローブはこの世でもっとも頭のたりない人間)」と高らかに批判。ブッシュ派がいまだに、党大会でミット・ロムニーを立てるなど、トランプを引きずり落とそうとしていることに反応したもの。トランプ勝利の翌日に、元大統領のブッシュ親子は不支持表明、ロムニーは党大会に不参加表明(すべて想定内)。下院議長のポール・ライアンは「今すぐには支持表明できない」と発言。

ロジャー・ストーンはバックで暗躍。「反トランプ」暴動に金を流すジョージ・ソロスの動きや、共和党大会でトランプを引きずり落とす計画を早期から警告。今後のクリントンの暴露のゆくえもニンマリと予言している。





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